ゴルフは続くよどこまでも#8 「帳尻合わせ」
先日、日本に帰省した。約2年半ぶりだ。
私はずっとゴルフ部、趣味もゴルフ、仕事もゴルフという生活を送っていたので、友人たちと会おうなると、必然的に「ゴルフに行こう」となる。
こちとら久々の帰国に狂喜乱舞し、あの人とゴルフ、この人とゴルフ、家族とゴルフ、と予定表の空欄を埋めていった。
その結果、37日間の滞在で15回ラウンドの予定を入れてしまった。
流石に、正気の沙汰ではない。
と、途中で気がついたのだが遅かった。
先にそれに気づいたのは身体のほうだった。
3連続を含む6ラウンドを終えたところで、首と右肩甲骨の辺りにものすごい痛みがきた。
慌てて整体に行ったら、「ギックリ腰の背中版です」と宣告された。
ナンジャそりゃ。
34年の人生で未だにギックリ腰はやったことがなかったが、動けない程の痛みというのはこういうことだったのか。
と、感心している場合ではない。
私にはまだ9回のゴルフが残っている。
ウキウキして予定を組んだ過去の自分を呪いつつ、鍼(はり)を打ち、ストレッチやセルフマッサージを教わり、温泉に浸かり、ラウンドの合間を縫って合計3回整体に通った。
努力、というか必死の帳尻合わせにより、身体は思っていたよりも早く回復した。
これは、アレだ。
例えば、「スライスが出た時に、いろいろ試してなんとか”使える”ボールが出るようになったけど、何が効いたのかわからない」
みたいな状況に似ている。
何が決定的に良かったのかは不明だが、とにかく、私は今回の滞在で15ラウンドを無事に(?)完走することができた。
上がりよければ全てよし。
だけどもう、ゴルフの予定を詰めすぎるのはやめよう。
そう心に誓ったドタバタの一時帰国であった。
[プロフィール]
ヒッティ
1987年生まれ。ニュージーランド在住。幼少期からゴルフを始め、一時はプロを目指すも、今なおアマチュアとしてゴルフを愛し続けている。現在のハンデはゼロ以下。日本とニュージーランドで女子ミッドアマ チャンピオンのタイトルを獲るなど、珍道中を邁進中。